ESMA、MiCA見直しで暗号資産の凍結権限や詐欺サイト遮断を提案

AI マーケットサマリー
ESMA's MiCAレビュー提案は、より速い資産凍結メカニズム、より広範なサイトブロッキング権限、マーケティング規制の厳格化(インフルエンサーを含む)、およびステーキング/貸付/借入の義務とステーブルコイン遵守に関するより明確な義務を通じて、EUの暗号資産監督を実質的に強化するものとなる。第三国企業への監督範囲の拡大と、拘束力のあるトークン分類意見により、規制・執行リスクが高まり、短期的にはEU向けの暗号資産活動と市場構造に下押し圧力がかかる可能性が高い。
影響度
● 高い
影響を受ける資産
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▼ 弱気
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欧州証券市場監督局(ESMA)は9月30日、暗号資産市場規制(MiCA)の見直しを巡る欧州委員会の協議に回答し、犯罪に関連する暗号資産を凍結する権限や、詐欺的なウェブサイトを遮断する権限の付与を提案した。EUの市場監督当局として、制度の簡素化を図りつつ投資家保護を強化し、分散型金融(DeFi)、ステーキング、レンディング、ボローイングといった新たなモデルへの対応を進める狙いだ。MiCAが今年に入り全面適用となったことを受け、ブリュッセルが同規制の実効性を検証する中での提出となった。 ESMAは投資家保護の強化策として、暗号資産商品のマーケティング規制の厳格化を提示。インフルエンサーや第三者によるプロモーションを念頭に、より厳しいルールと手数料・コストの透明性向上を求めた。ステーキング、レンディング、ボローイングについては、リスクに見合った比例的な要件を支持し、投資家が資金拠出前にコスト、リスク、リターン、担保の取り扱い、想定損失を明確に把握できるよう、開示義務を強化すべきだとした。なお、欧州銀行監督機構(EBA)も同じMiCA見直しの枠組みで、暗号資産レンディングを規制対象とするよう別途提言している。 監督権限の面では、無登録サービス、オンライン詐欺、規制不適合のステーブルコインへの対抗策として、詐欺サイトの検知・遮断・無効化を行うEUの能力を高め、相場操縦やテロ資金供与の疑いがある場合に暗号資産を凍結できるようにすることを提案した。現行手続きは時間を要し、疑わしい資産の凍結要請が資金流出後に到着するケースが多いと警鐘を鳴らした。さらに、MiCAの認可なしにEU投資家へ勧誘を行う第三国企業への対応権限の強化も求め、認可を受けた暗号資産事業者がMiCAに適合しないステーブルコインに関連するサービスを提供することを止めるため、明確なルール整備が必要だとした。域内で執行にばらつきがあり規制の乖離が生じているとの一部当局の懸念を踏まえた動きといえる。 DeFiに関しては、活動が真に分散化されているかを判断する基準の明確化を主張し、利用者にDeFiプロトコルへのアクセスを提供する事業者向けに、新たな規制対象サービスの創設を提案した。暗号資産の分類ルールについては、ハイブリッド型トークンを含めた整理を求め、トークン分類に関する拘束力のある意見をESMAが発出できる権限の付与を支持した。 MiCAの枠を超える論点として、トークン化証券やオンチェーン決済に関する枠組みの整備も提唱し、統合された欧州のトークン化資本市場の形成を後押しすべきだとした。これらの提言は、MiCA下でESMAが実施してきた暗号資産カストディの協調レビューの流れも引き継ぐ内容となっている。