FRBのウォルシュ議長、政策金利を据え置き 米国債は1150億ドル規模の売りに

【BlockBeats】8月3日発。米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォルシュ議長は先週、政策金利の据え置きを決めた。一方で債券市場では値動きが荒くなり、一部のベテラン債券ファンド運用者は、市場の反応を通じて実際の利上げ以上の引き締め効果が生じたとの見方を示している。 ランタン・キャピタル創業者のエリック・ヒックマン氏によると、先週金曜の引け時点で、FRBの金利決定とパウエル議長の記者会見を受け、満期の異なる米国債(Treasuries、notes、bills)の時価総額は合計で約1150億ドル減少した。 同氏は、仮にFRBが同週に0.25%(25bp)の利上げを実施し、かつ5年以下の利回りが同幅上昇したと想定した場合、極端なケースでも債券市場の損失は約650億ドルにとどまり、今回観測されたボラティリティによる損失の方が大きいと試算する。政策金利を直接引き上げるのではなく、市場に再評価(リプライシング)を促すことでより強い引き締め効果を引き出しつつ、長期にわたり高金利を維持するコミットメントは回避したとみている。 市場データでは、先週金曜に米30年国債利回りが5.229%まで上昇し、約19年ぶりの高水準を記録。米10年国債利回りも4.688%に上昇し、2025年1月以来の高水準となった。 ヒックマン氏は、ウォルシュ氏が市場反応を意図的に政策引き締めに活用したかは不透明としつつ、同氏は従来からフォワードガイダンスの縮小を主張し、市場が経済情報を自律的に織り込むべきだとする立場で、今回の対応にもその思想が色濃く表れたと述べた。 一方でFRB内では見解が分かれている。セントルイス連銀のムサレム総裁は、金融政策の責任は金融市場ではなくFOMCにあると指摘し、「市場の調整に依存して政策目的を達成する」手法への懸念をにじませた。